SAMA(サウジ中央銀行)とは
SAMA(サウジ中央銀行、旧サウジ通貨庁)は、サウジアラビア王国の中央銀行である。金融政策、サウジ・リヤルの対米ドルペッグの管理、銀行・保険セクターの規制、金融の安定維持を担っている。
概要
SAMAは1952年に設立され、湾岸地域で最も歴史のある中央銀行の一つである。2020年にサウジ通貨庁(Saudi Arabian Monetary Authority)からサウジ中央銀行へと改称されたが、継続性のためSAMAという略称は維持された。同機関は王国の外貨準備(世界最大級)を管理し、商業銀行と保険会社を監督し、国家決済システムを運営し、通貨を発行する。
SAMAの最も重要な政策は、サウジ・リヤルの対米ドル固定ペッグを1ドル=3.75リヤルの水準で維持することである。この政策は1986年以来続いており、国際貿易・投資・炭化水素収入の管理に不可欠な為替の安定をもたらしている。ペッグの維持のため、SAMAはサウジの金利を米連邦準備制度(FRB)の政策と緊密に連動させる必要がある。
同中央銀行は、規制サンドボックス、オープンバンキングの枠組み、デジタル決済イニシアチブを立ち上げ、サウジアラビアのフィンテック革命を牽引してきた。SAMAの監督は、急成長する王国の保険セクターや、ビジョン2030の目標に沿ったより包摂的な金融システムの構築に向けた取り組みにも及んでいる。
主要事実
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立 | 1952年 |
| 改称 | 2020年(サウジ中央銀行へ。SAMA略称は維持) |
| 総裁 | 勅令により任命 |
| 管理通貨 | サウジ・リヤル(SAR) |
| 為替ペッグ | 1ドル=3.75リヤル(1986年以降) |
| 規制範囲 | 銀行、保険、決済 |
| 外貨準備 | 世界最大級 |
| フィンテック | 規制サンドボックスとオープンバンキングの枠組み |
ビジョン2030における役割
SAMAは、金融仲介の深化、デジタル決済の拡大、金融包摂の向上、保険セクターの発展を目標とするビジョン2030の金融セクター開発プログラム(FSDP)の重要な担い手である。オープンバンキングの義務化、フィンテックのライセンス枠組み、デジタル決済目標など、同中央銀行による規制の近代化は、現代的でテクノロジー主導の金融エコシステムを構築するという王国の野心を直接支えている。
SAMAはまた、移行期において重要なマクロ経済安定化の役割も果たす。政府がビジョン2030のプロジェクトへの支出を拡大する一方で、石油からの歳入源の多角化を進めるなか、財政と金融の接点を管理している。